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　インバウンド集客支援を行う株式会社Japanticket（本社：東京都渋谷区、代表取締役：田中宏彰）は、2025年度に入社した新入社員による訪日外国人観光客向けの実践型研修を実施しました。本プログラムでは、約600名の旅行者への対面アンケート調査をもとにツアーを企画・販売し、なだ万やエー・ピーカンパニーといった名だたる外食企業に対してプレゼンテーションを実施。ビジネス視点でのフィードバックを得ながら、リアルな現場に根ざした観光商品開発に挑戦しました。

企画背景と目的

　訪日外国人観光客の旅行スタイルや関心は年々多様化しており、観光事業者には、地域ならではの魅力を的確に掘り起こし、適切な形で世界に届ける力が求められています。

　こうした環境の中でJapanticketでは、地域の観光事業者と連携しながら「日本の魅力をどう世界に伝えるか」という実践的なテーマを掲げ、新入社員が調査・企画・販売までを一貫して担う育成型プログラムを設計しました。

　現場に足を運び、実際の訪日外国人観光客の声を聞きながら、旅ナカでのリアルな行動や意識を読み解き、それをもとに観光商品へと反映させていくプロセスを通じて、“人材育成”と“事業貢献”の両立を実現できるような内容となっています。

研修プログラムの内容

　この研修は2025年4月14日から5月29日までの期間を3ターム（1タームあたり約10日間）に分けて実施する、ローテーション形式で行われました。各タームでは新入社員が2チームに分かれ、以下の2ステップで、以下のプロセスを一気通貫で経験しました。

Step1：海外観光客ニーズの調査・分析

　プログラム前半では、以下2つの方法で市場理解とユーザー理解を深めました。

１）マーケット調査
海外OTAやSNS上での人気コンテンツをリサーチし、各チームの担当エリアにおいて、どのような訪日観光コンテンツが求められるのかを探りました。

２）ユーザー調査
各チーム2日間ずつ、百貨店や小売店などの協力企業の店舗で、訪日外国人観光客に対する対面アンケート調査を実施。全チーム合計で583件の有効回答を収集し、得られたデータは集計・分析され、社内プレゼンテーションにて共有されました。

　質問項目は「旅行期間・訪問先」「旅マエ・旅ナカの情報収集方法」「訪日回数・年齢層」など。国籍や年齢層による訪日行動の傾向の違いがみられたほか、各チーム独自の調査項目も取り入れ、続くツアー造成に活用されました。

・調査ハイライト（Japanticket調べ）

※詳細なレポートは後日発表予定

　今回の調査では、欧米豪においては7割近くが初訪日でしたが、アジア圏では訪日リピーターが7割以上を占め、6回以上来日している観光客も約3割という結果になりました。また、訪日経験が少ない観光客の方が滞在期間が長く訪問都市数も多い傾向にある一方、リピーターになるほど、数日の滞在で1都市のみ訪問することが多く、日本への旅行を気軽に捉えているといえます。

旅ナカで利用する検索手段（地域別・複数回答）

　また、訪日中に情報を検索する手段としては、国籍を問わず「Google Maps」や「Google」検索が主流ではあるものの、中華圏を中心に“中国版Instagram”と呼ばれる「小红书（RED）」が普及していたり、東南アジアを中心とした地域では「TikTok」が最も多く利用されていたりといった、地域ごとの特徴も見られました。

Step2：日帰りガイドツアーの造成・顧客企業への提案

　調査結果とマーケット分析を踏まえ、新入社員チームが訪日外国人観光客向けの1日周遊ツアーを造成。ツアー行程には、各タームで指定された協力企業の飲食店舗を組み込み、利益率も考えたビジネス設計に挑戦しました。

　ツアー造成後は社内での発表を経て、各チームが協力企業に対しプレゼンテーションを実施。2チームの発表をその場で比較してもらい、「より魅力的なツアー」を選定いただく形式としました。

・提案したツアーの例

「-Tokyo- 3美(3B) ~Beautiful Japan~」
（浅草での江戸切子体験 → 「なだ万」店舗での坐禅体験 → 「なだ万本店 山茶花荘」での食事）
江戸切子作成と坐禅体験を通じ、日本文化への理解や食事への期待感を高めた上で、日本庭園を望む和室で食事をし、美食・美術・美文化の“3美“を体験する

「”ITADAKIMASU” Experience」
（箸作り体験 → 日本酒情報館での利き酒体験 → 「しゃぶしゃぶつかだ」での食事）
食材や食器への理解を深めた上で、自分で選んだ日本酒とともにしゃぶしゃぶ・すき焼きを楽しみ、「いただきます」「ごちそうさま」の精神を体験する

　協力企業からは、「体験内容とストーリーの一貫性があってよかった」「事前調査で得られた仮説を、数値データとともに可視化できているとさらに説得力が増す」など、企画の独自性から見せ方の部分までビジネス視点でのフィードバックを受け、新入社員にとっては実務に近い環境での学びの機会となりました。なお、最終的に選定されたツアーは、今後Japanticketにてブラッシュアップを進め、実際の販売に向けて展開予定です。

本取り組みに込めた想い

　

　本プロジェクトでは、新入社員に対し、「調査力・分析力・企画力」といったビジネスの基礎スキルを育むと同時に、実際の観光事業者との連携を通じて、社会に提供する価値を自らの手で形にする体験を提供します。

　単なる机上のプランニングではなく、現地で観光客と直接対話し、リアルなニーズを肌で感じるところから始まり、そのインサイトをもとにツアーを企画し、顧客企業に対してプレゼンテーションを行うという、一連の流れを自身でやり切ることが大きな学びにつながります。

　また、今回の取り組みでは、飲食店や小売店、百貨店など、日頃からインバウンドに取り組む事業者の皆さまとの対話の中で、観光現場における課題や工夫にも触れることができました。こうした“現場との接点”は、新入社員にとって業務理解を超えた視野の広がりをもたらします。

　現場に触れ、自ら考え、そして提案する──その一連のプロセスを通じて、次世代の観光人材に求められる視点と行動力が着実に育まれていくことを、本取り組みを通じて実感しています。本研修の過程で生まれたツアー企画が、顧客や観光客の期待に応える実用的な価値へと昇華していくよう、今後もこの“ツーリズム共創型”の育成プロセスを磨き続けてまいります。

　Japanticketはこれからも、地域の観光事業者と力を合わせながら、若手人材の成長と、地域と世界をつなぐ新たなツーリズムの価値創出に取り組んでいきます。

協力企業について

　今回の新入社員研修においては、以下の企業にご協力いただきました。（※実施期間順）

・訪日外国人観光客へのアンケート調査：
　ラオックス・グローバルリテーリング株式会社、大手百貨店

・ツアー提案先（プレゼンテーション実施企業）：
　株式会社なだ万、東京レストランツファクトリー株式会社、株式会社エー・ピーカンパニー

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株式会社Japanticket 会社概要

所在地： 東京都渋谷区恵比寿1-20-18 三富ビル新館1F
代表者： 代表取締役 田中 宏彰
設立日： 2021年10月27日
事業内容：            
・eチケット管理システム「Japan ticket」の企画・開発・販売
・インバウンド集客支援
・旅行業法に基づく旅行業
お問合せ：info@japanticket.com
URL：https://japanticket.com/

※記載されている会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。